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理学談話会(数学・計算科学分野)開催のご案内(2016.11.21)

理学談話会(数学・計算科学分野)開催のご案内

 

<第1部>
演 題:「心臓の拍動シミュレーションで現れる行列の数理学」
講 師:鷲尾 巧 氏((株)UT-Heart研究所,東京大学)
日 時:2016年11月21日(月)15:30~16:30
場 所:自然科学5号館2階 大講義室

 

 現在では,車や飛行機の開発において計算機による構造解析や流体解析は必要不可欠のものとなっています。私たちのグループは,医療の分野においても同様に計算機を活用できるように心臓の手術計画を支援するための心臓シミュレータを開発してきました。
  拍動する心臓の計算機シミュレーションでは,ミクロな分子の運動からマクロな心臓の拍動に至るまで色々なタイプの行列が登場します。私自身は,シミュレータの開発に携わって,行列の特性を良く理解することが安定に答えを求めるためのアルゴリズムの開発や筋肉の運動に関わる興味深い現象の理解に役立つことを経験してきました。例えば,血流も含めたマクロな心臓全体の運動を安定に効率よく計算するプログラムを開発するためには,離散化された運動方程式をニュートン法で解く際に生じる大規模なヤコビ行列の特性を良く理解する必要があります。さらに,心筋の収縮力を求める上で重要なミクロの世界の収縮タンパク分子の運動に着目しても,常微分方程式系のヤコビ行列の特性が筋肉を素早く弛緩させるための分子集団の巧みな協同的運動に関係していることがわかってきました。本講演では,このような心臓シミュレーションと行列に関連したお話しをするとともに,そこで発生した数学で証明してみたい課題について述べたいと思います。

 

 

<第2部>
演 題「数論と計算科学の情報セキュリティへの応用 -ビッグデータのセキュアな利活用-」
講 師:宮地 充子 氏(大阪大学・北陸先端科学技術大学院大学)
日 時:2016年11月21日(月)16:50~17:50
場 所:自然科学5号館2階 大講義室

 

 近年,ビッグデータの利活用はビジネスのみならず,様々な研究分野においても,重要な要素となっている。しかしながら,一般にビッグデータは異なる機関で分散的に収集,管理されており,それら異なる機関のデータを統合的に利活用するには,様々なプライバシ問題を解決する必要がある。実際,データ利活用時には,データの所有者のプライバシ情報を秘匿ずることは必須であるが,所有者のみならずそのデータを保管する機関の情報も秘匿する必要がある。このように異なる機関で分散管理されるビッグデータの利活用時には,データ所有者のプライバシ,つまり個人のプライバシとともに機関のプライバシを確保する必要がある。
 本講演ではビッグデータ利活用時の問題を分析し,プライバシ問題を解決する情報セキュリティ技術の手法について紹介する。情報セキュリティは数学,計算科学などを土台に構築される総合科学であり,その手法には様々な数論や計算科学の知識が必要である。特に本講演では,数論や計算科学をどのように情報セキュリティ技術に応用し,ビッグデータの利活用を実現するのかという観点で解説する。

 

 

問い合わせ先:数物科学系 加須榮・川越 (内線 5643・5926)

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